【農業用ドローン】免許必要なの?農業用ドローンを導入したい方必見!

【農業用ドローン】免許必要なの?農業用ドローンを導入したい方必見! 【農業用ドローン】免許必要なの?農業用ドローンを導入したい方必見!

2023.03.15

農業用ドローンとは?

近年映像撮影などさまざまな場面で用いられているドローン。もちろん、農業分野でもドローンが色んな場面で役に立っています。
今までの農作業において、農薬散布では産業ヘリを活用することが一般的でした。しかし、ドローンは産業ヘリと比較し軽量でサイズが小さいため、1人で積み下ろしから飛行まで行うことができます。また、中山間などの産業ヘリではできなかったエリアでの活用や、バッテリーで飛行するので騒音も少なく、住宅付近でも早朝から飛行できるなどのさまざまな特徴があります。

併せて読みたい!|農業用ドローンのデメリットは?価格相場や補助金、機種の選び方も

農業用ドローンに特別な技術や資格は必要?

2022年12月5日より、無人航空機の操縦者技能証明制度(操縦ライセンス制度)が開始!

従来、日本国内には、国が公式に発行している免許・国家資格は存在しませんでしたが、2022年12月5日より国土交通省が所管する無人航空機の操縦者技能証明制度(操縦ライセンス制度)が開始されました。
今後はドローン操縦のための操縦ライセンスや機体認証は引き続き必要ですが、一等資格・二等資格があるうちの、一等資格を取得すれば、いままでは飛行不可だった「有人地帯(第三者上空)での補助者なし目視外飛行(レベル4飛行)」が解禁されます。
また、1等のライセンスを取得していれば立ち入り管理措置の必要なしで危険物の輸送などの特別な業務をこなすことができるようになります。

具体的には、家にいながら広大な畑の農薬散布作業を終えたいという方、園地と園地を移動する際に有人地帯の上空の飛行をさせたいという方などは、資格取得が必要となってくるでしょう。

操作する上で資格取得も義務ではない

ただし、趣味でドローンを操作する上では、国家資格は不要です。
全国に様々なスクールや教習所といった民間企業があり、講習を受けることで安全に飛行させるための正しい知識を習得できたり、自分の技術や知識を証明できるため第三者に理解して頂きやすくなることは実際にあります。
ドローン操縦士として、基礎的な知識を身に付けるために資格取得を目指してみるのはいいのかもしれません。

ただし、ドローンによる農薬散布には許可が必要です

ドローンを飛ばすのに免許は必要ありません。しかし、農林水産省によると、ドローンによる農薬散布を行う際には事前に許可が必要になるため、実際に飛ばす際は忘れずに申請をしましょう。

また、ライセンスに加えて、民間による認定資格証が存在しています。講習を受けることで安全に飛行させるための正しい知識習得や、自分の技術・知識を証明できるため第三者に理解して頂きやすくなることは実際にあります。ドローン操縦士として、基礎的な知識を身に付けるために資格取得を目指してみるのはいいのかもしれません。

実際に「農薬を散布する小型無人飛行機(ドローン)操作の認定制度」認定を受けるまでの流れは以下の通りです。

  1. 農林水産航空協会に申込み
  2. 座学・実技を受講(3日~5日)
    航空法・農薬取締法・操作指導・点検・標準散布パターンや枕地散布などの実技・試験が行われます。
  3. 認定

認定取得の際の費用は?

認定取得にかかる費用は約15〜18万円となっています。これは団体に応じて異なるため、実際に認定を取得する場合はどの団体で取得するのかを調べておきましょう。

実際、農業用ドローンの資格取得をするべき?

農業用ドローンを操作して農薬散布する際には、農薬散布につきもののドリフト問題が懸念されます。
周辺作物の薬害や、残留農薬基準を超えてしまうことによる出荷ロスなどといった問題や、周辺の自然環境や住民への悪影響が生じる可能性があります。
場合によっては法的な問題へと発展することもあるため、安心・安全に農業用ドローンを使用するには資格スクールなどで操作の練習を重ねると良いでしょう。
最近ではドローンを操作したことがない方に向けて農業用ドローンの講習会が開かれるようになっています。実際にドローンを購入する前に、講習会を利用して技術を身に着けると良いでしょう。

農業用ドローンはどんなことができるのか?

農業用ドローンといえば、農薬散布ドローンが真っ先に思いつきますが、実は農薬散布に限らず肥料散布や播種(はしゅ)など幅広い分野で活躍しています。

農業用ドローンの事例

農薬散布

農薬散布用ドローンは、5〜10Lのタンクに農薬を積んで飛行できる機種です。ドローンが起こす風で液体をミスト状に散布するため、枝の脇や葉の裏など、通常の散布方法では農薬を塗ることが難しい場所にも農薬を付着させることができます。

肥料散布

肥料散布も農薬散布と基本的な原理は同じです。農薬散布に使われるドローンのタンクを、肥料専用のものに付け替えることで肥料を散布できます。ドローンを使って肥料を散布することにより、緻密で正確な肥料散布を行うことができ、作業効率化の向上が実現しました。

播種(はしゅ)

農業用ドローンは、稲の種まきでも活躍しています。湛水直播機など狭い場所での作業が難しい場合でも、農業用ドローンがあれば効率的に短時間で作業が終了するので、生産者の労力の低減やコストの削減につながっています。

モニタリング・画像撮影

カメラを搭載したドローンを飛ばして圃場や作物を撮影すれば、病気の兆候や作物の生育状況を確認することができます。カメラの機能によっては、肥料分の偏りや地温などを調査することも可能です。広大な農地を管理する場合や、人の入りにくい中山間部で農業を行う場合はドローンによるモニタリングが特に効果的に活躍するでしょう。

農産物運搬

農業従事者の高齢化の影響で、野菜や果物といった「収穫物」や、肥料やダンボールなどの「農業資材」の運搬にも課題が生じています。そこで、ドローンを使った農産物運搬の実証実験が行われています。この技術が実装されることで、農作物を運搬する際のCO2の削減や農業従事者の負担軽減につながります。

深谷市はスマート農業・アグリテックの社会実装に取り組んでいます

スマート農業・アグリテック企業の集積地を目指す深谷市が実施するDEEP VALLEYでは、スマート農業技術の実証実験のために農地を無料で紹介しています。

  • 新製品開発のために実証実験をしたいが農地がない
  • 実証実験にどんな農地が適しているかわからない
  • 実証実験だけでなく現場の声を聞いて農家さんとコミュニティを広げたい

といったお悩みを抱えている企業のみなさまにお力添えできますので、ぜひご相談ください。

参考
https://mazex.jp/merit#t2
https://www.cfctoday.org/column/drone-agriculture/
https://agrijournal.jp/lineup/drone/