会員農家向けに熱中症対策セミナーを開催
深谷市は埼玉県の北方に位置し、隣接する熊谷市は2018年7月23日に最高気温が摂氏41.1度(日本最高気温)を記録するなど、夏はひときわ暑い地域になります。炎天下の中、長時間の作業は心身に多大な疲労を与え、忙しい時期に熱中症で体調を崩す事も多々あります。そこで、酷暑対策として農家の皆さんに紹介されたのが、株式会社リベルタが販売する『フリーズテック』シリーズです。
フリーズテックは、半袖・長袖シャツやアームカバー、フルフェイスカバー、ネックゲーター、マスクなど、幅広い製品がラインナップされています。特長は「氷撃」とうたわれているように、汗と風でヒンヤリとした冷感が持続する事です。スポーツはもとより、空調設備の無い屋内外で働く人にとって手軽に導入できる点がポイントで、即効性のある暑さ対策と言えます。リベルタは一般財団法人日本気象協会が推進する「熱中症ゼロへ」プロジェクトにも参加しています。
「DEEP VALLEYでは農業ロボットなど全国的に見ても挑戦的な取り組みを進めていますが、中長期的な取り組み以外でも農業の現場で皆さんにすぐお役立ていただけるアイテムも紹介していきたいと思います」と産業振興部 産業ブランド推進室の福嶋隆宏さんが話すように、農業現場の課題を解決する取り組みの一つとして今回のセミナーは開催されました。
深谷農家がモニターとなり効果を探る
会場ではフリーズテックの特長や冷感作用の仕組みなどがリベルタのスタッフから紹介されました。接触冷感の生地に冷感プリントを施すことで、気化熱・接触・プリントによる3つの冷感効果が生まれるそうで、実験では一般的な接触冷感生地に比べ、マイナス1.4度の冷感性能がある事が分かったそうです。加えて、風を受けることで性能がさらにアップするので、ファン付きジャケットとの相性も抜群である事も特長として挙げていました。
参加者の前には製品紹介パンフレットに加え、アームカバーのサンプルも置かれており、腕を通した瞬間、「気持ちいいね」という声が上がり、そこからさらにスタッフが霧吹きで水をかけると「結構冷たいね」「いい感じにスース―する」といった感想が聞かれました。
プリント効果の持続性については誰しもが疑問に思うことですが、こちらも耐久性能を計測するために50回洗濯した後にテストをしたところ、70%の性能をキープできていたそうで「プリント機能が失われる前に生地がダメになります」とスタッフが参加者の疑問に答えていました。
製品紹介のスライドでは青梅市の農家に試着してもらった映像も流され、参加者は農作業においても実用性がある印象を持ったようです。セミナー後は参加者が実際にインナーウェアを着用して着心地や冷感性能をモニターし、深谷市にフィードバックして効果を測定します。
DEEP VALLEYでは「アグリテック企業を誘致・集積し、農業課題を解決する」をビジョンとして掲げています。DEEP VALLEY会員は深谷市の農家とアグリテック企業で構成されており、交流することで双方に「学びの場の提供」「協力農家の紹介」「場所の提供」「PRの支援」といった様々なメリットが生まれます。農業の活性化に向けて、深谷市と生産者と企業が三位一体となった取り組みに今後も注目です。