『ベジセーフ』で農作物を丸ごと食べる
説明会には、深谷市立深谷小学校の給食に携わる栄養教諭や調理師9名、深谷市教育委員会 教育総務課2名、深谷市産業ブランド推進室の3名が参加しました。
『ベジセーフ』を使って、野菜の皮まで丸ごと食べる「#栄養まるごとプロジェクト」を深谷小学校で試験的に行うためで、株式会社land linkの代表取締役である蓮見知章さん、ベジセーフ販売責任者の西内文乃さんが、ベジセーフの内容や汚れを落とす仕組み、導入事例などを詳細に説明しました。
『ベジセーフ』は99.9%の純水と0.1%のカリウムで構成された「還元型アルカリバブル電解水」で、合成界面活性剤などは一切含まず、イオンによる電気分解で汚れを落として除菌できるのが最大の特長です。また、液体タイプなので、粉末タイプのように使用時に食材を浸け置きする必要がなく、素早く汚れを落とすことができる事で時短になるメリットもあります。洗剤を使わずに汚れや残留農薬も落とせるので、豊富と言われる皮の栄養成分を失うことなく使えるわけです。
参加者がリンゴを使って効果を体験
使い方については、2つの方法が紹介されました。家庭など食材が少ない場合は原液をスプレーして、手で食材の表面に20秒ほどなじませ、浮いた汚れを流水で洗い流します。学校給食の場合は大量に食材を扱うので、シンクに50倍希釈したベジセーフに30秒間つける方法がメインに紹介されました。
説明会当日はリンゴとミニトマトが用意され、それぞれベジセーフで洗った場合の違いを参加者も体験しました。特にリンゴは、リンゴ自体の自然由来ワックスと農家が散布したワックスが付着しているので、それをベジセーフで落とした結果、非常に香り立ちが良くなり、子供も喜んで口にすることが多いそうです。
栄養教諭の佐々木規枝さんは「菌の多いモヤシで使ってみたいですね。ニンジンは皮ごと使っているので、そちらでも効果を試してみたいです。それと、お勧めされたレンコンの皮ごとも検討します」と今後の使用予定を教えてくれました。
「深谷でモデルケースを作り、全国に広めていきたい」
食品ロスが叫ばれる昨今、美味しさと栄養成分が多く含まれる皮を廃棄するのは何故かヒアリングしたところ、返ってくる言葉は「農薬が怖いから」と蓮見さんは話します。
現在の日本において、農薬の使用を欧州のように劇的に減らすのは困難であることから、残留農薬を落とした上で美味しく丸ごと食べる文化を作れないか考え抜いて開発したのが『ベジセーフ』です。そして、丸ごと文化を根付かせるために、学校法人服部学園 服部栄養専門学校、東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部 課長 濱裕宣さんとともに立ち上げたのが「#栄養まるごとプロジェクト」で、全国の小中学校、農協、飲食店、食と健康に関心のある全ての人を対象として活動を続けています。
ただ商品を売るだけでなく、このような文化を日本に根付かせていきたいとし、「そのためには発信力のある深谷でモデルケースを作り、全国に広めていきたいですね」と蓮見さんは今後も積極的に関わっていくことを力強く話してくれました。
DEEP VALLEY Agritech Awardがきっかけとなり繋がったこの取り組み。深谷市では、さまざまな企業や個人とつながることで農業、地域を活性化し、多くの課題を解決する取り組みを推進しています。DEEP VALLEY Agritech Awardは重要な発表の場として、今後もさらなる認知度の向上を目指し、多くの人に参画してもらいたいと深谷市は考えています。